ハリー・ポッターと合理主義の方法＠ハーメルン

おすすめ度：★★★☆☆

ハリー・ポッターと合理主義の方法（原題："Harry Potter and the Methods of Rationality"）

作者： E S Yudkowsky 翻訳：ポット＠翻訳

科学書やSFが好きな11歳の天才少年ハリー・ジェイムズ・ポッター＝エヴァンズ＝ヴェレスのもとへ魔法学校への入学許可書がとどきます。ハリーはそれから貴族の御曹司、勉強熱心な女の子と出会い、不条理な魔法世界に負けず自分のやりかたを通そうとしますが……

この世界は原作と似て非なるパラレルワールドで、設定はいろいろ変わっています。原作をよくご存じのかたはたまに「あれ？」と思うかもしれません。でも基本はおなじです。

これはJ K Rowling氏の原作品ハリー・ポッターシリーズをもとにした E S Yudkowsky氏のファンフィクション Harry Potter and the Methods of Rationality （略称HPMOR）の日本語訳です。1〜4章に関しては、Daystar氏がそれを編集・加筆した版を翻訳元としました。両氏の許可をえて公開しています。

- http://www.hpmor.com/ （5章以降）
- http://daystareld.com/hpmor-remix/ （1〜4章）

海外のハリーポッター二次創作の翻訳版という異色の作品。翻訳版だけあって、やはり翻訳っぽい文章。気になる方は原作（？）の方を英語で読むのが良いかもしれない。英語が読めるなら、ね。全般的に皮肉がきついというか、意味をちゃんと読んでいかなければいけないので、そこそこ頭を使う必要のある文章だと思う。

文明開化の済んでいないイギリス魔法界に近代科学的手法を持ち込んでやるぜ！というような、ペチュニアおばさんがダーズリーと結婚しなかったせいで、原作のハリーポッターとはまた違う方向に歪み、科学の申し子となったハリー。これまでの科学的理屈が通じず、前近代的な慣習がつきまとう魔法界で、彼はどんな生き方をしていくのだろうか。

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